English日本語
Retail Media & Super Apps· Published 2026年10月6日· 17 min read

海外セラー向け 楽天とAmazonの比較:日本で出店するならどっち?

Quick answer

多くの海外セラーにとって、最初の一歩としてはAmazonのほうが簡単です。出店準備が早く、固定費が安く、フルフィルメント by Amazon(FBA)が配送を代行してくれるためです。楽天市場は運営コストが高く、完全に日本語化されたストアが求められますが、投資したブランドには、ポイントを重視する忠実な購入者と、ブランド体験をより自由にコントロールできる環境という見返りがあります。楽天とAmazonのどちらを選ぶべきかは、予算、日本語でのサポート体制、そして単に商品を売るだけでなくブランドを育てたいかどうかによって決まります。

これが重要なのは、日本が大規模で単価の高いEC市場である一方、中途半端な出店には厳しい市場だからです。多くの海外ブランドが、ブログ記事を参考にモールを選び、登録して、英語圏向けのままの商品ページを掲載し、なぜ売れないのかと首をかしげています。最初から適切なプラットフォームを選び、正しく準備すれば、無駄な手数料や広告費に費やす数か月を節約できます。

この記事のポイント

  • Amazonは固定費が安く(月額の登録料とカテゴリ別の販売手数料)、出店登録も英語で進めやすくなっています。
  • 楽天市場は、初期登録費用と月額出店料などの固定費が高く、さらに売上に応じた手数料やポイントの費用がかかります。
  • 楽天は個々の店舗が集まるショッピングモールのような仕組みのため、ストアのデザインと日本語のコピーが大きな意味を持ちます。
  • どちらのモールでも、日本語の商品ページ、日本語のカスタマーサービス、日本の製品・表示に関する法律への対応が必要です。
  • 多くのブランドは、まずAmazonで需要をテストし、実績と現地パートナーができてから楽天に出店します。
  • 手数料やルールは変わるため、契約前に2026年後半時点の各モールの最新規約をご確認ください。

2つのモールの仕組み

楽天とAmazonの最大の違いは、ビジネスモデルです。

Amazon(Amazon.co.jp) はカタログ型です。1つの商品につき商品詳細ページは1つで、複数のセラーが同じ商品を販売できます。「カートボックス」を獲得したセラーが売上の大部分を得ます。購入者はAmazonそのもの、速いプライム配送、簡単な返品を信頼しています。ブランドはAmazonの体験の中に置かれます。

楽天市場 はショッピングモールです。各セラーが独自のデザイン、ページ、ポリシー、カスタマーサービスで自分の店舗を運営します。購入者は店舗を見て回り、楽天のサービス全体で楽天ポイントを貯め、大型セールで購入することが多くあります。ブランドのストーリーを伝える余地は大きい一方、セラーが担う作業も多くなります。

簡単にたとえると、Amazonは巨大で効率的な倉庫型店舗の棚を借りるようなものです。楽天は、にぎわう百貨店の中に自分のお店を開き、内装も接客も自分で行うようなものです。

手数料:それぞれのモールにかかる費用

楽天とAmazonを比較するとき、まず気になるのが手数料です。以下の数字は、2026年後半時点で各モールが公開している料金ページにもとづいています。頻繁に変わり、通常は消費税抜きの金額のため、予算を組む前に必ず最新の数字をご確認ください。

Amazonの手数料

  • 大口出品プラン: 月額約4,900円(税抜)。
  • 小口出品プラン: 月額料金はなく、商品が1点売れるごとに約100円。ただし使えるツールは少なくなります。
  • 販売手数料: カテゴリ、場合によっては価格に応じて、売上ごとに一定の割合がかかります。公開されている料率は、ほとんどのカテゴリで約5%から約15%です。
  • FBA手数料: フルフィルメント by Amazonを利用する場合、保管、ピッキング、梱包、配送に追加料金がかかります。
  • リンクされたアカウント: Amazonによると、北米と日本のアカウントをリンクしているセラーは、月額39.99米ドル相当か、各プラン料金の合計のどちらか低いほうを支払うことができます。

楽天市場の手数料

  • 初期登録費用: 約60,000円とされています。
  • 月額出店料: 楽天が公開しているプランは、入門プランの月額約25,000円から、上位プランの約65,000円、約130,000円まであり、一般的に年間契約です。
  • システム利用料: 月間売上に対する一定の割合で、プランによって異なります。
  • 決済手数料(楽天ペイ): 約2.5〜3.5%とされています。
  • ポイントなどの費用: 楽天ポイントの原資負担、アフィリエイト手数料、メッセージツール、任意の広告費。

楽天の出店者向けページでは、2027年2月から適用されるサービス変更についても告知されているため、契約前に最新のお知らせをお読みください。

実際にはどういうことか

日本市場をテストする小規模ブランドにとって、Amazonの固定費の安さは大きな利点です。売上が伸びなくても、高額な月額費用に縛られません。楽天では初日からまとまった固定費がかかるため、採算を合わせるには、集客と売上を早く生み出す計画が必要です。

海外セラーの出店準備と出店条件

海外からAmazonで販売する

Amazonはグローバルセリングのプログラムを通じて多くの海外企業の登録を受け付けており、状況によっては日本法人がなくても販売できる場合があるとしています。主な準備手順は通常次のとおりです。

  1. Amazon.co.jpのセラーアカウントを登録する(または既存のAmazonアカウントとリンクする)。
  2. 事業者の本人確認と銀行口座情報の確認を行う。
  3. 各商品の日本語の商品ページを作成する。
  4. FBAか自社出荷かを選ぶ。
  5. 輸入者(IOR:通関の責任を負う当事者)を含め、日本への輸入の手配をする。

多くのセラーがつまずくのが、この輸入者の問題です。Amazonは一般的に輸入者になってくれないため、自社の日本法人、パートナー、または第三者の輸入代行サービスが必要です。

海外から楽天で販売する

楽天はこれまで、限られた国の海外企業を対象に、審査を経て出店を受け付けてきました。日本語の店舗ページとカスタマーサービスについても明確な要件があります。多くの海外ブランドは、日本の子会社、代理店、または日々の店舗運営を担うエージェンシーを通じて出店しています。計画を立てる前に、最新の出店条件を楽天に直接ご確認ください。

フルフィルメントと物流

日本のAmazon FBA

FBAは、Amazonの最大の強みのひとつです。日本国内のAmazon倉庫に在庫を送れば、保管、梱包、配送、配送に関するお問い合わせ対応、返品をAmazonが代行します。商品にはプライムマークが付き、多くの日本の購入者がこれを信頼しています。

楽天の物流

楽天のセラーは、自社で出荷するほか、日本の物流代行会社(3PL)を利用したり、提供されている場合は楽天自身の物流サービスを利用したりできます。日本の購入者は、速く丁寧な配送、きれいな梱包、正確な配達時間指定を期待しています。配送の遅れや破損は、すぐに低評価のレビューにつながります。

日本への輸入

どちらのモールでも、商品を輸入し、通関を済ませ、消費税と関税を支払う必要があります。2026年後半時点で、日本の消費税の標準税率は10%で、ほとんどの食品と酒類を除く飲料には8%の軽減税率が適用されます。自社商品への適用については、日本の通関業者や税理士にご相談ください。

購入者の特徴と買い方

購入者の行動を理解することが、楽天とAmazonの選択の核心です。

Amazonの購入者

Amazonの購入者は、欲しいものが決まっていることが多くあります。検索し、価格とレビューを比較し、すぐに購入します。最も重視されるのはスピード、価格、プライム対象かどうかです。レビューと評価の影響力も非常に大きくなっています。

楽天の購入者

楽天の購入者は、楽天ポイントと深く結びついています。カード、銀行、モバイル、トラベルなど、楽天のサービス全体でポイントを貯めて使っています。楽天スーパーSALEのような大型イベントや、ポイントが何倍にもなる毎月のキャンペーンまで購入を待つ人も多くいます。画像が多く、細部まで説明された長い商品ページを見ることに慣れています。

どちらのモールでも日本の購入者が期待すること

  • 機械翻訳ではない、正確で自然な日本語。
  • 詳しい仕様、サイズ表、使い方の説明。
  • わかりやすい配送日数と、日本語での丁寧で迅速なカスタマーサービス。
  • 丁寧な梱包と時間どおりの配送。
  • 信頼できるレビューと、誠実な商品説明。

日本市場が初めての方は、海外ブランドの日本向けマーケティングのガイドで、こうした期待の背景にある文化や信頼の要素を解説しています。

それぞれのモールでの販促

Amazon

  • スポンサープロダクト広告とスポンサーブランド広告 で、検索結果での露出を高めます。
  • A+コンテンツ(商品紹介コンテンツ)で、画像や比較表を使って商品ページを充実させます。
  • タイムセールとクーポン は、プライムデーや季節のセールなどの大型イベントで効果を発揮します。
  • レビューの獲得 は、Amazonが認めたプログラムを通じて行い、見返りを伴うレビューは絶対に使わないでください。

楽天

  • 楽天スーパーSALEとキャンペーン は、大量のアクセスとポイント施策をもたらします。
  • 検索連動型広告(RPP)やその他の楽天の広告 をモール内で活用します。
  • 店舗デザイン:詳しい画像やバナーを使った、日本語の長い商品ページを作り込みます。
  • メールとメッセージ で、店舗をお気に入り登録した購入者にアプローチします。
  • ポイントアップ で、イベント期間中の商品の魅力を高めます。

モールの外での集客

どちらのモールも、外部からの集客によって効果が高まります。SNS、インフルエンサーの投稿、メッセージ配信がすべて役立ちます。日本では、LINEがお客様とつながり続けるための重要なチャネルです。詳しくはLINE公式アカウント活用ガイドをご覧ください。インフルエンサーのコンテンツには注意が必要です。2026年後半時点で、広告であることを隠した広告に関する日本のルール(いわゆるステマ規制)により、スポンサー付きの投稿には広告であることを明示する必要があります。

計画しておくべきルールとコンプライアンス

日本には厳しい製品・広告のルールがあります。どちらのモールで販売する場合も、事前に次の点を確認しましょう。

  • 事業者情報の表示: オンライン販売事業者は、日本の特定商取引に関するルールにより、事業者情報、価格、送料、返品条件を掲載する必要があります。楽天の店舗ではこれがわかりやすく表示され、Amazonには独自の出品者情報ページがあります。
  • 電気製品: 多くの電気製品は、日本の電気用品安全法にもとづくPSEマークが必要です。
  • 化粧品、サプリメント、健康関連商品: これらは日本の薬事関連法や食品関連法の対象で、化粧品には通常、日本国内の許可を持つ事業者が必要です。健康に関する表現は厳しく規制されています。
  • 食品: 輸入品は日本の食品衛生に関するルールと表示要件を満たす必要があります。
  • 広告表現: 誤解を招く表現や誇張した割引表示は、日本の消費者保護のルールに違反する可能性があります。
  • 税金: 消費税、インボイス制度、登録義務が生じる可能性。

本記事は一般的な情報であり、法律や税務に関する助言ではありません。ルールは頻繁に変わるため、出店前に日本の専門家にご確認ください。

どちらを選ぶべき?

シンプルな判断基準をご紹介します。

次の場合はAmazonから始めましょう

  • 予算が限られており、固定費を抑えたい。
  • 日本市場に本格的に取り組む前に需要をテストしたい。
  • 他の国のAmazonで商品がよく売れている。
  • 物流と返品をFBAに任せたい。
  • まだ日本人スタッフや現地パートナーがいない。

次の場合は楽天から始めましょう

  • 強いブランドストーリーがあり、店舗体験を自分たちで完全にコントロールしたい。
  • 店舗運営とカスタマーサービスを担う日本のパートナーやチームがいる。
  • ファッション、美容、食品、ギフトなど、楽天の購入者が非常に活発なカテゴリの商品である。
  • 最初からセールイベント、ポイント、店舗デザインに投資できる。

次の場合は両方を使いましょう

  • すでに需要の実績と現地パートナーがある。
  • 検索してすぐ買う購入者と、ポイントを重視する忠実な購入者の両方に届けたい。
  • 2つの店舗が互いに値下げ競争をしないよう、価格を管理できる。

多くのブランドは、まずAmazonで6〜12か月運営して売れる商品を見極め、その後、実績のある強い商品ラインナップで楽天に出店しています。

海外セラーがやりがちな失敗

  • 不自然な日本語の機械翻訳の商品ページを使う。
  • 商品が税関で止まるまで、輸入者や消費税の問題を放置する。
  • 集客の計画なしに楽天に出店し、少ない売上に対して高い手数料を払う。
  • 詳しい日本語ページを作らず、欧米向けの商品ページをそのまま使う。
  • 在庫が間に合わず、大型セールを逃す。
  • 日本のルールで認められていない健康効果や性能をうたう。
  • カスタマーサービスの返信が遅く、レビューや店舗評価が下がる。

予算と現地のサポート体制に合ったモールを選び、両方を中途半端にやるのではなく、1つをきちんとやりましょう。

日本での販売を始めませんか?

Raw Marketing Group Asiaは、海外ブランドの日本への市場参入の計画、最適なモールの選定、ネイティブスピーカーが書く日本語の商品ページの作成、そしてモール広告とSNSにまたがるキャンペーン運用を支援しています。契約は1つ、責任を持つチームも1つで、ラスベガスの本社から、東アジア各地の厳選したパートナーとともに運営しています。

自社商品で楽天とAmazonのどちらにするか迷っているなら、30分の無料戦略相談を予約してください。商品ラインナップ、予算、現地のサポート体制を確認し、日本で最初の売上を得るための最短ルートをご提案いたします。

Frequently Asked Questions

Want this done for you?

Book a free 30-minute strategy call. You leave with a real plan whether or not you work with us.